思考力

語彙力を育てる読み聞かせのコツ。小さな習慣が大きな力に!

t.kimura

「語彙力って、どうすれば伸びるんですか?」

小学生のお子さんを持つ保護者の方から、よくいただくご質問です。
実は語彙力は、読み聞かせを通じて自然に、そして豊かに育てていくことができるんです。

中学受験でも、難しい文章を正しく理解したり、記述問題で自分の考えを伝えたりするには、土台となる語彙力が欠かせません。
そして語彙力は、「語いドリル」よりも、日々の読書や読み聞かせの中でこそ、深く身についていきます。

今回は、語彙力と思考力をじんわり育てる、読み聞かせのコツをご紹介します。

読み聞かせは語彙習得の大チャンス!

読み聞かせは、ただ楽しい時間を共有するだけのものではありません。
子どもにとっては、「知らない言葉」や「初めての表現」に触れる大きなチャンスなんです。

読む本の語彙レベルは、子どもが“自分で読む本”よりも一段高いことが多いですよね。
それがちょうどいいんです。大人が音読することで、難しい言葉にも自然に触れられ、意味を推測する力や、表現のバリエーションが少しずつ育っていきます。

ジャンルは自由、興味のある本を優先に

どんな本を読んだらいいの?と悩む方も多いと思いますが、まずはお子さんが「面白そう!」と感じたものを選んでOKです。

物語でも図鑑でも、ノンフィクションでも構いません。
「興味があること=心が動くこと」なので、その内容に含まれている語彙や表現は、しっかり心に残っていきます。

親が選ぶ「ちょっと背伸びの一冊」もそっと忍ばせて

基本はお子さんの関心を優先しつつ、1〜2冊ほどは、親のおすすめや「読ませたい」と思う本を“さりげなく”混ぜてみましょう。

たとえば、すこし文学的な文章の絵本や、考えさせられるテーマのものなど。
子どもが「知らなかった世界」に出会うきっかけになることもあります。

難しい言葉は、やさしく補足してあげる

読み聞かせの中で、難しい言葉が出てきたときは、スルーせずに、少し立ち止まって「これってね、○○って意味なんだよ」と、やさしく補足してあげてください。

「へえ~そうなんだ」と言っているうちは大丈夫。
難しい言葉も、何度か繰り返し耳にするうちに、自然と吸収していきます。

読み聞かせから「自分で読む」へ、少しずつ移行

読み聞かせをたくさんしていると、子どもが「この本、自分でも読んでみたい!」と言い出すことがあります。
そんなときはチャンス!少しずつ、「自分で読む」ステップへ進んでいきましょう。

もちろん、すべてを急がず、「読み聞かせ+ちょっとだけ自分で読む」くらいのバランスでもOKです。

強制はしない。でも、習慣にはする

読書や読み聞かせは、「やらなきゃダメ」になると、たちまち楽しくなくなってしまいます。

大事なのは、「今日も読もうね」という日々のリズムにすること
時間がなくても1冊だけでもOK。読み聞かせの時間が、親子のほっとするひとときになれば、言葉は自然と伸びていきます。

感想を話すことが、思考力にもつながる

本を読んだあと、「どこが面白かった?」「なんでその場面が好きだったの?」と感想を話し合ってみてください。
「読んで終わり」にせず、「言葉にして伝える」ことが、考える力を育てます。

答えのある話じゃなくて大丈夫。
「こう思った」「なんか変だった」が立派な思考の芽です。

おわりに:読み聞かせは、親子で一緒に育つ時間

語彙力や思考力を伸ばすために、何か特別なことをしないと…と考えがちですが、
一番の土台は、「言葉を楽しむ習慣」なんだと思います。

今日の夜、1冊の絵本を手に取って、ぜひお子さんと一緒に読んでみてください。
その時間は、きっと、お子さんの言葉の世界を広げていきます。

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エスエス
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個人塾代表 都内最難関中を目指す子どものフォローをしています。 インスタ担当は妻
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